火星の月の下で

日記がわり。

○大江某は情報弱者か?

昨年の夏くらいからノーベル文学賞受賞者による政治的発言がメディアにちょこちょこ載ってて、文学者は政治的発言をするべきではない、という日本の風潮に一石を投じたのかな、と少し期待して見ていたのだが、その内容があまりに陳腐だったので、しょせんは日本の風土の中での発言なんだな、と失望してしまった。
政府批判、政治批判は大いにけっこう、だと思うのだけど、それなりに正しい情報、一貫した哲学の元にやってほしい、と思う。
何がなんでもアンガージュマンしろよ、というわけではないのだ。
まず、反原発について。
近隣諸国、特に近隣国が核を所有し、バンバン原発をぶったててる現状、それも日本よりはるかに低い技術力でしているという事実に対してどういう意見なのかを明確にしてくれないと、ことは一国だけの問題じゃない。
ついで謝罪問題。
この人は戦時売春婦に対して謝罪しろ、と言っているようだが、その根拠となっているのが捏造報道であった事実、あるいは政治的意図で糊塗された虚言証言からなっている、という事実に対してどういうスタンスなのか、あるいは素人でもわかる虚偽証言をして他国を非難している姿勢についてどういう把握をして謝罪要求発言をしているのか。
そもそもそういった問題が既に国際条約で解決しているという事実に対してどう考えているのか。
こういったことをつらつら考えてみるに、この人は最先端の情報、学識、と言ったものを既に摂取・消化できなくなっている、ということなんでしょうな。
「晩節を汚した」・・・と言ってしまうのは簡単だけど、ある一時期、周囲の賞賛を得て、それにより自身の向上、発展を怠ってしまった、ということなのかも知れない。