火星の月の下で

日記がわり。

◎『リズと青い鳥』を見てきた

映画の日だったからか、かなり日数が経っているのにそこそこ入ってた。
しかしよく考えてみれば、シルバー割引対象なので毎日が映画の日みみたいなものなんだから、この日は避けた方が良かった気も少し・・・。嬉しいような悲しいような。
客層なんだが、もちろんいかにも「アニメオタクです」みたいなキモデブ・ヴィジュアルも何人かいたけど、カップルと女性客が多かったのが少し目についた。
たまたま今日だけそういうタイミングになってしまったのか、それともアベック・ムーヴィみたいになってしまっているのか、その辺はよくわからない。
お話は原作の『ユーフォ・第二楽章』を、みぞれと希に絞り込んで描かれた話だったので、かなりの部分がそぎ落とされてしまっていた。
もちろんその分テーマ性がはっきりしたし、90分の映画としてはうまくまとまったとは思うのだけど、原作を先に読んでいた人間としては、そのそぎ落とされた部分にもかなり想いがいってしまって、少し残念な気持もあった。
地方大会を全部バッサリカット、プールと合宿も匂わせただけでほぼカット、このあたりはまだいい。二人の関係性に絞るのであればさほど重要ではなくなってくるかも知れないのだから。
問題は登場人物の人選。
剣崎梨々花はかなりの出番があるのに、奏、さつき、美玲、求の新一年生・低音組がかすりもしていない、というのはちょっとなぁ・・・。
もっとも、久美子や葉月達でさえモブですらなくほぼ背景だったので、仕方ないかな、という気はするのだが。
ただそこまでそぎ落として、みぞれと希の関係性に絞り込んでいたので、そのあたりの凝集度というか密度というかはかなりすごかった。
特に最後のリズと青い鳥第三楽章の見せ方、聞かせ方は心憎いほどで、原作でも一番胸を打たれるところを、そのまま絵と音と動きに変えてしまった、という感じでたいへんよろしい。
あの場面はテレビシリーズを見ていた人ならたとえ原作を読んでなくても、確実に胸にくると思う。
デザインが変わってしまっていたので、絵としては100%の満足、というわけではなかったけど、映画としては、かなり満足のいくデキ。
つぎは『あさがおと加瀬さん』を見に行く予定。