火星の月の下で

日記がわり。

麒麟がくる 第40回

松永久秀、自爆回。
爆死した、というのはどうやら江戸時代になってからの創作らしくて、史実に近い、炎の中での自害を採用。
中盤での良い脇役だった弾正久秀が退場して、いよいよ本能寺めがけてまっしぐら、となってまいりました。

今回面白かったのは、徐々に歯車が狂っていく信長と光秀、その病みかける描写かな。

尾張統一に際して次々と親族から裏切られた過去、そして評価していた弾正久秀の寝返り、帰蝶の帰郷、帝の心が読めない等、自分の想いが届かないことにいら立ち、絶望し、そして闇落ちしていく信長。
さらに戦いたくなかった弾正久秀と干戈を交え死に追いやった光秀は、弾正が信長との不和の一因ともなった茶器を自身に託された時、その心を邪推して、目を引ん剝きながら、呵々大笑。
いやぁ、鬼気迫る良い場面でしたわ。
信長が光秀に詰問したとき、嘘をつかれたと察して陰鬱な顔になっていくところ、それを陰で見ていた秀吉、という黒い感覚があふれだしてきた、その後での場面。
「秀吉悪いやっちゃなー」という場面に見えて、実は光秀の狂気の相との対称、前哨戦だったように見せてしまう場面展開。

今回分を見ていますと、光秀謀反の動機が人間関係みたいに見えてしまいますが、それを刷り込める良い進行でした。
何か特定の原因にしない方がいいのにな、と思ってましたけど、この調子ならどういう形かはわかりませんが、なんらかの原因を想定する流れになりそうですな。