火星の月の下で

日記がわり。

第17回 長良川の対決

麒麟がくる』第17回「長良川の対決」視聴。
冒頭、イライラする信長と、平然を装っている帰蝶が出てきたので
「もう『麒麟がくる』じゃなく『帰蝶がくる』じゃのう」
なんて思ってしまったけど、全編、道三vs高政の戦国バトルで、十分面白かった。
道三が、単騎で高政陣営につっこんでいくところ、たぶん史実ではないと思うけど、パースを広くとって、俯瞰図の中に駆け上るような騎馬姿を描き、水面を跳ねるように進んでいく姿、高政陣の前にたどり着く、そして一騎打ちを所望、というくだりは、日本の武士ドラマっぽくて良いフィクションになっていた。
こういう演出、見せ方をしてくれると、創作であっても全然腹は立たないし、むしろ楽しめた。
個人的には、あの『天と地と』(昭和44年)での、霧の中の川中島を連想してしまうくらい、画面として綺麗だった。
戦国ドラマの一騎打ちは、本作に限らず、あの謙信vs信玄の第四次川中島の伝説からの影響が大きい。

そして、野を駆る十兵衛・明智光秀騎馬姿の。画面としての美しさ。
衣装がキラキラしててやりすぎ、という負の評価もあった衣装、色彩、画面構成だったけど、美意識を優先した今回の騎馬シーンは、道三、十兵衛に限らず、綺麗に見せていたようだった。

始まった頃、女優の演技がひどくて「なんじゃこりゃ」という想いも強くあったのだけど、回を重ねてきて経験値が上がってきたのか、最近はそれほどにはひどいとは感じなくなってきた。
特に帰蝶は、あの第13回「帰蝶のはかりごと」から目に見えてよくなってきたし、今回の信長が出陣すると聞いて「みんな、愚か者じゃ」と書を丸めてしまうくだりの表情とか、かなり良い感じになってきたようだ。
光秀母の牧も、時代劇らしくなってきたかな。若干表現がくどかったけど。

そして相変わらず、出てくるだけでがっかりする駒。(笑)
オリキャラにこれだけ「お邪魔感」があるってのは、もう演じている女優だけでなく、脚本とか監督とかの責任も大きいんじゃないか、という気もかなり。
帰蝶、牧、煕子、と言ったあたりが、大河ドラマ、時代劇らしくなってきているというのに・・・。

ちなみに越前に移住して以降の光秀には、有名な煕子のエピソードがあるので、次回、それをやりそうであるな、金に困っているとかなんとかあったので。