火星の月の下で

日記がわり。

ブルッフの交響曲、管弦楽作品

交響曲第1番変ホ長調 OP28
以前書いたとおり。名曲ヴァイオリン協奏曲第1番の直後の作品だというのに、なんかパッとしない。
どうも管弦楽変成とか、オケの響かせ方が野卑な感じが少しする。
交響曲第2番ヘ短調 OP36
短調作品で3楽章構成。第1番よりは聞ける。
ただ、ブルツフ独特の包み込むような旋律線とか和声とか、そういう印象が薄い。劇的なところもどうも不発の感がある。
ただ、何度聞いてもあきない、そういう要素は強く、これもスコアを見ながらの鑑賞でないとちょっとわかりにくいところがあるのかもしれない。
交響曲第3番ホ長調 OP51
これはオーケストレーションが、協奏曲や弦楽四重奏にあったブルッフ和声とも言うべき、うねりながら、しかも旋律線を浮き上がらせてくれるところがあって良かった。
4楽章構成で、急−緩−スケルツォ−急の4楽章構成。
とはいっても、1、4楽章はやや早い、という程度なので、急楽章は第3楽章のスケルツォくらいか。
その他、協奏的作品がいくつか入れられてたんだけど、好みとしてはそっちの方が良かった。
アダージョ・アパショナート OP57
独奏ヴァイオリンとオケ。
非常にメランコリックなメロディが、ゆるやかにオケに包まれていくようなところがあり、やはりあの3曲のヴァイオリン協奏曲につながるところがある、とってもロマン派的情緒をたたえた作品。すごく良かった。
・イン・メモリアム OP65
これも独奏ヴァイオリンとオケ。OP57ほどではなかったが、しんみり心に染み入ってくるような楽想に満ちていて、心地よい。
交響曲については、もう少し聞き込んでみたい。特に、第2番などはぜひスコアを入手して鑑賞したいものだ、と思ってしまう。
マズア−ゲヴァントハウスの演奏はなかなか良かった。夜の森を思わせるような、弦の豊穣さは魅力的な響きをかもし出してくれていると思う。