火星の月の下で

日記がわり。

111歳のムカシトカゲ、子作り

例によってペットとは関係ないけど、爬虫類ネタなんで。スラド経由。
絶滅の危機、ムカシトカゲが111歳で父親に
ムカシトカゲというのは、「トカゲ」とはついているものの、いわゆる有鱗目・トカゲ亜目の連中とはまったく違う、現生爬虫類の最も古い層に属するグループ・ムカシトカゲ目で、現在ニュー・ジーランド北島の周辺諸島にだけ生息している連中。通称トゥアトラ。
もっとも、絶滅危惧種には違いないんだが、ニュー・ジーランド政府の手厚い保護政策のおかけで、早期に絶滅してしまう危機は当面免れている。
棲息している島のひとつなんか、島ごと保護区で、上陸は許可制で、しっかりと監視されている、という。
生物的特徴としては、スラドの方にも少しあったけど、頭頂部に第3眼の痕跡を残しており、幼体だと第3眼としてある程度は機能しているという。
ただし、この第3眼、いわゆる三つ目とか邪眼とかの類ではなく、光がわかる程度で、もっぱら頭上の天敵、鳥類なんかから避ける目的だったらしい。
頭頂部とは言っても、ほとんど首に近い方だし、第3眼と聞いて連想する、おでこにもう一つ目が開いている、みたいなのとも全然違う。人間でいうと後頭部にある感じかな。
ちなみに、この第3眼、原始的なトカゲの種類にもいくつか持つものがあって、とりわけ有名なのが、イグアナ科のミツメイグアナで、こいつなんかは成体になっても、はっきりとその第3眼が識別できる。像を結べるほどの機能ではなかったと思うが・・・。
ミツメイグアナはマダガスカルの棲息で、こっちはペットルートなんかでたまにお目にかかる。
ムカシトカゲのもう一つの特徴、長寿。
寿命が80年から120年、とか言われているが、これはそれだけ長い期間の飼育記録があるわけではなく、医学的分析で、これくらいは生きるだろう、というシロモノである。従って、この111歳というのも推定年齢なんだが、動物の場合、生きている限り生殖の可能性はもっている、と考える人もいるくらいなので、寿命の範囲だと繁殖しても別におかしなわけではない。
日本だと、鳥とか哺乳類とかの絶滅危惧種の保護は一生懸命やってるが、爬虫類や両生類はそれほどしているようには感じられないので、このニュー・ジーランドの保護政策なんかは見ててうらやましい限りであるな。
ところで、ムカシトカゲとか「蜥蜴の第3眼」というと、香山茂の名作『悪魔蜥蜴』を思い出してしまうところであるが、あれも今日の知識で読むと、ちょっとおかしなところもある。
ただまぁ、香山独特の文明史観、進化史観、怪奇趣味、怪獣趣味にはあふれているので、読み物としてはすこぶる面白かったのだが。