火星の月の下で

日記がわり。

東北のシロマダラ

“幻のヘビ”見つける・酒田 日本固有種「シロマダラ」

酒田市草津の山間で、環境省猛禽(もうきん)類保護センター自然保護専門員の長船裕紀さん(28)が、報告例が少なく一部地域で“幻のヘビ”と呼ばれる「シロマダラ」を発見した。県のレッドデータブックでは「DD(情報不足)」に指定されている。

誤解を招く書き方だな。
シロマダラは主に熱帯〜亜熱帯を主たる生息地とするマダラヘビ(Dinodon)の仲間で、温帯地域である日本列島に棲息するシロマダラは、マダラヘビとしてはかなり北の方に分布する種。
記事中にもあるが、日本固有種で、上述のように熱帯をルーツとするので、北に行けば行くほど希少種になる。
特に北海道で見つかった個体は数えるほどしかないので、地域にとっては希少種なのは間違いない。
ただ、近畿地方ではそれほど希少種ってほどでもないのだ。
夜行性で人家の近くにはいないこと、どこの地域でも生息密度が低いので(いわゆるデンを作らない)生活の中で遭遇するのがきわめてまれ、ということだ。
餌としては、事典なんかではトカゲ類や小型の蛇なんかも喰うとされていて、カナヘビタカチホヘビ、ヤモリなんかも食べる、とされているが、飼育下においては圧倒的にスキンク食である。
いわゆるニホントカゲで幼体時には尾がメタリックブルーのあいつである。
シロマダラの分布が西日本に偏っているのも、そして南方よりも近畿、中国、四国に多いのも、このニホントカゲの分布と重なっているから、というのもかなりあるのではなかろうか。
ただまぁヘビ、トカゲの類は、哺乳類や鳥なんかに比べてあまり保護されない傾向があるので、こうやって視野が広まってくれることは良いことかも知れない。