火星の月の下で

日記がわり。

めぞん一刻の時代

今朝の毎日の朝刊に、マンガの国の「衣食住」:「めぞん一刻」の下宿生活=竹内オサムが載っていた。そうかぁ、第1話の掲載からもう30年近い歳月が流れているのか。
上の竹内オサムの記事では、住環境の変化に着目して書かれているが、私としては当時の一大ムーヴメントになった、ルーミック・ワールドの方に関心がいく。
私的なことを書くと、既に大学を出て、クリエーターの仕事からも足を荒い、某メーカーに勤めていた頃だったと思うんだけど、学生、新社会人の中で、この作品を話題にする人はけっこう周囲にいた。
特に漫画好きとか、マニアとかっていうのでなくても、五代くんと管理人さん、いったいどうなるんだろう、なんて話題がけっこう自然に出てきたのを記憶している。
当時、十代かそれ以前だった人との間と、明確に感覚が違うのは、この二十代〜三十代社会にまで浸透していたこの作品の影響力についてだ。
高校以下の学校で話題になるのと、取引先や研究所で突然こういう話題がふられるのとでは、インパクトが全然違う。
とまあ、いろいろ懐かしいことを思い出してしまうのだが、最初のうちは、タイトルになっているように、一刻館というボロアパート*1が舞台だったのに、後半、というか、三鷹が出てきたあたりからラブコメになってしまい、最初の頃のセンス・オブ・ワンダーが好きだった者としては、けもさんが迎合したみたいになって、ちょっといやだったのも、懐かしい思い出である。
今になって思うと、あの路線変更は、けもさんの修正能力の高さを示していたんだろうなぁ、と思う。
切り替え時点が明確にはならないほど自然に進行していたしね。
そういや『うる星』なんかも、最初はあたるの周囲に次々と出てくる宇宙人がメインだったはずなのに、そのうちラムという存在に特化していったしまった。*2
それにしても、30年かぁ・・・。
一刻館の舞台になったといわれる江古田には、当時、日大や武蔵大の漫研連中の根城なんかもあったりして、けっこうよく遊びにいったりもしたので、こういう記事を見るだけで、いろいろと思い出してしまうものだ。

*1:アニメでは古色蒼然としてはいたものの、かなり綺麗になってて、ものすごい違和感があったものである。

*2:有名な話ではあるが、初期にはラムちゃんがまったく登場しないエピソードもある。