火星の月の下で

日記がわり。

◎続編と訃報

声優・青野武さん死去…まる子のおじいちゃん「友蔵」の声も
今朝早朝駆け巡った衝撃のニュウス。
少し時間が経ったので、やや落ち着いてながめることができるものの、ショックではあるなぁ・・・。
ネットニュウスでの報道が、そのほとんどがまず『まる子』のおじいちゃん薬の名前を出してるんだけど、平均的な日本人マンガファン、アニメファンにとっては、真田さんだけろう。
このあたりに、まだマンガやアニメが社会的な市民権をもっていなんかった頃の、偏見の目、みたいなものを感じてしまうところ。
つまり、ホームドラマとか、実写になった作品でないと、評価したくない、というメディアの思い上がり、高慢さがいろいろと透けて見えてきたりするところ。
・・・と、そんなことをいろいろ考えてしまったわけだが、悲しいニュウスなのは間違いない。
どうか安らかに。そして、いろんな声で私たちを楽しませてくれてありがとうございました。
もうひとつ、続編のニュウス。
あだち充 :「タッチ」の26年後舞台に続編的新連載
記事を読むと、まだ単純な続き、続編、かどうかははっきりせず、舞台を継承しているだけ、の可能性も感じるのだけど、とりあえず、続編らしきものが始まるもよう。
これに関しては、数日前に書いた『009』の完結編とは違い、ご本人がやられることだから別に構わないと思う。
思うけど・・・現時点ではあんまり興味ないなぁ。
もっともあだち充という人は、かなり初期の頃から、筋、絵、ともに完成された型を持ってた人だったので、過去、多くの先輩達がリバイバルをやって醜態をさらしてしまったようなことにはならないと思う。
『タッチ』に関しては、そりゃあものすごいブームになってた。
野球マンガのエポックメイキングと言っていいほどだったと思う。
当時、阪神ファンで知られた月亭八方が、とあるラジオ番組で「息子にもう阪神だの巨人だのじゃない、タッチが今一番面白い、と言われてへこんだ」と言ってて、およそアニメだの青春マンガだのとはほど遠いところにいた八方のような人のところにまで届いていた、というのが、けっこう印象的だった。
野球マンガの歴史をふり返るとき、大きな転換点がいくつかあった。
選ぶ人によって感覚は変わってくると思うけど、私だと、次の6つ。
1.スポーツマン金太郎。プロ野球の中に少年を紛れ込ませた先駆的作品。
2.ちかいの魔球。魔球ものの走り、同時に、巨人軍左腕投手の雛型をつくったもの。
3.流星球団。野球に、伝奇、SFを組み込んだもの。アストロ球団などはこれの直系。
4.巨人の星。言わずと知れたヒット作。アニメとのメディアミックス。
5.あぶさん。職業人としてのプロ野球
6.タッチ。野球マンガに、色恋、青春なんかを導入。
選び方は人によって変わってくるただろうけど、私ならこの6つが転換点となった作品。好きな作品となるとまた別だけど。
タッチ以降は、だいたいこれら6つのの亜流だと思う。
特に、職業ものとしての『あぶさん』と、恋愛を正面から持ち込んだ『タッチ』は今の主流じゃないかな、という気がする。『巨人の星』にも色恋はあったけど、おっさん臭くて若さがあまり感じられなかったしなぁ。
というわけで、『タッチ』という作品の、野球マンガ史上における価値はものすごく評価してるつもりだけど、続編が見たいとは思わない。
まあ連載が始まってみないとなんとも言えないし、読んでみたら考えが変わる可能性も高いんだけど・・・。