火星の月の下で

日記がわり。

○酒精考

若者の居酒屋離れが深刻 若者「“居酒屋でビール飲んでる”じゃ『いいね』押してもらえない」
こういった話自体はかなり前からあるのでいまさらだけど、嗜好品に関しては割とオタク連中の考えや実感に世間が追いついてきたように感じる。
実際、大学で、あるいは就職して、仲間内で、酒を飲む段階になるのがものすごくイヤだった。
最初の頃はまだ慣れてないから、とか、社会のおつきあいだからとか、いやいや自分を納得させてつきあっていたものの、ある夜、嘔吐感がとまらなくなってトイレにこもってしまったら、あとでそのことについて説教されてしまったことがあり、それを機会に「イヤな思いをするくらいなら最初から断ろう」と決めた。
年相応になって、アルコホルそのものは飲めるようになったし、昔みたいに吐いても嘔吐感がとまらない、なんてこともなくなってきた。たぶん慣れとともに自分の限界もわかってきたのだろう。
しかしかといって、仕事のつきあいで飲みに行く、というのは今でもまっぴらだ。
単に「飲めるようになった」と言うだけで、好きになったわけでもないし、一部の酒類に関しては未だに抵抗があったりもする。
まぁ酒好きの友人と、あるいは飲んでもクダまいたりしない友人となら楽しいのでちょっと入ることはあるけど。
70年代、同人仲間との会合なんかでそういった酒にまつわる悩みをポロッともらしたら、かなりの賛同があった。
今はどうか知らないが、70年代頃の同人系には酒が嫌いな人もかなりいたようである。
もちろん好きな人間もそれなりにいたけど、無理強いしたりはしないし「自分が好きなだけで、他人には強要しない」というルールは同人系の中ではかなり徹底していた。
今、若い講師陣と一緒に会合、あるいは二次会、三次会となっても、飲まない人が増えたし、飲む人であってもかつてのように強要もしなければ「飲まなきゃダメだ」という半ば強迫観念みたいにものに取り付かれている人もいなくなった。
まだ私の同世代や少し下、50代以上になるとそういう旧弊な酒飲みもいないではないが、若い層の間には明確に「酒によるコミュニケーション」を良しとする風潮は少なくなっているように思う。
私個人としては良い傾向だな、と思ってたりするのだが。