火星の月の下で

日記がわり。

○ほとんど邪馬台国論争

【三億円事件】46年目の真相「田中角栄のポケットバンクが襲われた」(前編)
【三億円事件】三億円事件46年目の真実「背後に防衛産業の利権」(後編)
保険が利いていた関係で、ほとんど傷ついた関係者はいなかった(疑われて自殺したり、というのはあったけど)とはいえ、一応犯罪事件なのでこんなことを言うのは不適切かもしれないが、三億円事件で諸説入り乱れるのはなかなか面白い。
事件そのものが46年前ということでもあり、既に国民の大半は、生まれてなかったか、幼すぎてほとんど記憶がないか、になっているはず。
私も当時の混乱と、テレビ・ラジオ・新聞紙面で連日続く報道とかは明瞭に覚えているものの、さすがにまだこどもだったので大まかな流れしか記憶がない。
なんか白バイに化けたやつが現金輸送車を煙幕で現金強奪したらしい。(正確には少し違う)
被害額が三億円らしい。(当時で言うと大金)
車をうまく使った犯行らしい。
記憶としてはこの程度。小学生だったしね。
その後いろんなドキュメンタリーなんかを見たり読んだりもしたけど、時間が経つに従って、解決への期待よりもこういった諸説乱れる理屈合戦の方が面白くなってしまった。
メディア等を通じた報道しか知らない一介の市民にとっては真相なんかわかる術もないし、いろいろ想像したりするのが楽しい程度ではあるけど、なんか「邪馬台国論争と似てるよなぁ」という気分になってくる。
実はここに書かれているような政治的社会的な切り口というのは、過去に何度もあった。
ただ主流にはならなかったので、ネット時代の今、

筆者はずっと疑問に思ってきたことがある―奪われた3億円を誰も見ていないのだ。
(中略)
事件で奪われたとされる現金のうち、信託側に通し番号として登録されていたのは「五百円札・2000枚」……たったの100万円たらずである。
つまり、残りは“足がつかない”金だったとも言えるのだ。
ジュラルミンの中に現金はほんとうに入っていたのか……じつは、“空っぽ”だったのではないか……。

・・・なんて言われると、けっこうハッとするし、面白いのだ。
この指摘もかなり早い段階で読んだ気がする。
そして後からの論者だと、細かな現場での状況とのすりあわせよりも、こういった大局的観点で、実は政治家が・・・、実は政府が・・・、実は米軍が・・・、などともっていく方が簡単だし面白い。
それゆえよくできた記事だと思う。
まぁ真相は永久にわからないだろう。
個人的には政治性云々を武器に解明するのなら、三鷹事件下山事件松川事件帝銀事件なんかの方がはるかに重要だとは思うけどね、三億円事件ほどの「記事としての面白さ」は難しいかもしれないが。