エルンスト・アイヒナーのオーボエ協奏曲
エルンスト・アイヒナー(Ernst Dietrich Adolph Eichner、1740−1777)のオーボエ協奏曲ハ長調(1770頃)を鑑賞。
18世紀後半、古典派華やかなりし頃の協奏曲ということで、旋律線やパッセージが明確で、先のクロンマーのクラリネット協奏曲同様、聞いていて快適な気持ちになれる。
この数年後にモーツァルトの名曲、K314も作曲されているので、この70年代にオーボエ協奏曲の佳曲が2曲作られたことになる。
そのモーツァルトの名品と比較しても遜色ないくらいのできだし、美しい曲。
特にモーツァルトよりも色濃い特徴として第2楽章が短調で書かれているところがある。
終楽章の早い音楽の中にも、短調の色あいがそこはかとなく漂うところがあって、軽快な明るさの影でときおり見せるこのメランコリックな表情はなかなか魅力的。
あと、OP7のニ短調シンフォニーもなかなか良い。