火星の月の下で

日記がわり。

三世紀の対決と、野村慶虎六段、畝美与吉六段

ひふみんこと加藤一二三九段(75歳)、藤井聡太三段(13歳)との対局を熱望
今、関西奨励会でちょっと話題になりつつある藤井新三段、それに対して加藤一二三九段が面白いことを述べていたらしい。

19世紀生まれ、20世紀生まれのプロ棋士と対戦を重ねてきたわたくしとしては実現させたい。

21世紀生まれの藤井三段との対局を熱望するツイートだったらしいのだが、はたして実現は可能であろうか、いろいろと興味深いところである。
そして同時に気になる19世紀生まれの棋士とも対局した、ということなので、一体誰のことなのか、順位戦だけではあるがネット上に史料があって追跡できるようなので、見てみた。
加藤一二三九段がプロ四段になったのは昭和29年、1954年のこと。
19世紀生まれということは、この時点で既に54歳以上でなくてはならないので、はたしていったい誰のことなのだろうか、と思い順位戦を見てみると該当しそうな棋士が2人いた。
・野村慶虎六段。明治32年、1899年生まれ。
昭和29年の、第9期順位戦にて加藤一二三四段(当時)と対局があり、加藤四段の勝ち。
Wikiを見ると、この人が唯一加藤四段と対局した19世紀生まれのプロ棋士らしいが、順位戦の記録を追ってみるともう一人いるみたいである。
・畝美与吉六段。明治33年、1900年生まれ。
同じく第9期順位戦にて加藤四段と対局して、加藤四段の勝ち。
資料の記載ミス、もしくは見間違いとかでない限り、この人も19世紀生まれと言ってもいいのではなかろうか。1900年は19世紀最後の年だし。
野村六段も畝六段もともに神田辰之助八段(当時。既に死去していたが、九段贈呈はもう少しあとなので)門下。
正式には書籍等で確認した方が良いんだろうけど、たぶんこの2人、もしくは野村六段が該当するであろうから、19世紀生まれの棋士と対局した、というのは間違いのないところのようである。
それにしてもすごい記録ですな。
藤井三段には早くプロになって、是非、加藤一二三九段と公式戦対局してほしいものだ。
ちなみに、加藤一二三四段が誕生した昭和29年の段階で19世紀生まれの現役棋士は、上記2人と村上真一八段(1897年生)だけだったようだ。