火星の月の下で

日記がわり。

○少年犯罪考

「個人的に目に入った、1950〜60年頃の少年犯罪書いてく 」(ttp://hamusoku.com/archives/9153968.html)
個人的には平成になった頃くらいから、十代の目つきが優しくなったなぁ、少年犯罪が減ってきたなぁ、と感じていたので、「少年犯罪が増えている」なんて言う人のコメントはいつも信用できなかったし、ネット時代になってデータをすぐ見ることができるようになって、そんなウソには欺されることが少なくなった。
問題はニュウスにおける比重、比率の問題だと思ってる。
50年代は生まれてはいたもののさすがにわからないが、60年代頃の高校生はかなり怖かったし、実際新聞なんかに載らないような事件の噂なんかは高校ごとにあったような感覚だ。
うちは比較的山の手(あくまで、比較的、ね)だったので、身近にえげつない少年犯罪が起こった、という体験こそないけど、後年長ずるに及んで、当時のPTAなんかの話として「こどもを殺人犯にしない」「万引きさせない」「過激派に入れない」ような家庭教育、躾、みたいなことがけっこう話題になっていたと聞いたことがあった。
今だとこういうロコツなのはさすがにないと思う。
つまり身近に実例がなくても、社会の雰囲気として、学童がなにかのはずみで犯罪者になってしまう、というのは普通にあったのだ。
もちろん現在でも、減ったと言っても少年犯罪はあるし、そういった子どもを出さないようにする家庭教育は必要だと思うけど、昔のように公的なテーマになることはなくなっている。
少年犯罪が増えた、なんて言う人は、現場を知らないんだろうな、もしくは数字でしか判断できない人なんだろう。
個人的には少年犯罪が減っているのはけっこうなことなのだが、学童が優しくなりすぎている、という点にはいささか不安を覚えないでもない。
もちろんこれとても、思慮の浅い攻撃的な児童よりも優しい児童の方が良いには決まっているのだが、もしそれによって覇気が失われているとしたら、と考えると、一概にその価値観だけでいいのか、という気もするし、なかなか難しいものでありますな。