火星の月の下で

日記がわり。

記憶の追記と卒業アルバム

乳幼児の育て方、みたいなのを呼んでいると、その中に
「子どもたちの思い出になるようその都度語ってあげよう」
と言うのがあった。
確かに幼年期の思い出というのは、あとから何度も繰り返すことで定着するのだろう。
子どもの頃に見たテレビ番組や映画の記憶に同世代でも差がある、というのは、もちろん本人の資質や能力差もあるんだろうけど、こうやって親なり周囲の人間が語り直してくれて、定着できたかどうか、というのもかなりあるのではないだろうか。
老齢になると、その消えてしまった記憶が妙にいとおしい。

こういうことを考えてしまったのは、私には小学生時代の大半を過ごした小学校の記憶が極めて薄いのである。
6年生の2学期に引っ越したため、5年以上過ごした小学校の卒業アルバムがもらえなかったのだ。
従って正確に言えばその小学校の卒業生ではなく、OBとも言いにくい。

そのせいもあってか、小学校の記憶、とりわけ授業や行事の記憶がかなり弱いのだ。
できるものなら、多くの時間を過ごしたあの小学校の卒業アルバムを見ておきたかった。