納豆を食う関西人

大好物、ってほどでもないんだが、まあそこそこ納豆は好きである。
神戸生まれで、十代の後半から東京住まい、でもって今は神戸ではないけど、関西に帰ってきて生活しているので、まぁ、関西人と言ってもかまわんと思うのだが、どうも世間では「関西人は納豆が嫌い（もしくはダメ）」だという風評というか定説みたいなものがある。
東京に居を移したときも、食べ物の話になると、たまに「関西の人は納豆ダメなんですってね」なんていわれたことがあった。
うーん、わしの周囲では、なかったけどなぁ、関西人だから納豆が嫌い、っていうのは。
これって神戸だけの話なのかもしれず、関西に帰ってきて、大阪、奈良に住むと、京都の友人なんかも含めて、関西人だから納豆は嫌い、なんていう人がけっこういるのには驚いた。
そんなわけで、関西人だから納豆が嫌い、というのは、わしの脳内では完全に偏見だったんだが、関西に帰ってきてからはそうでもないのか・・・と思い始めていたりする。
もともと大陸からわたってきた食品で、古くは上方から広まっていった食品だから、関西人だから嫌い、っていうのは、ちょっと理にかなってないような気もするんだけどなぁ・・・。
ただ、食品としては好きだけど、その安価なことが、東京の学生時代、貧しかったときの食品として世話になったこともあって、食ってると貧困時代を思い出して切なくなる、という効果もあるにはあるが。(笑)
そんな納豆だが、近くの商店にいくと、黒豆納豆というのがあった。
フジッコの食品である。
実は黒豆の煮物なんかも大好きなので（こっちは納豆とは比較にならんくらい好き）こりゃあ試してみなくてはいかん、と思い買って帰って食ってみたんだが、これがすこぶるうまい。
もちろ納豆の味で、納豆の粘りがあるから、納豆がダメな人はダメだと思うが、この黒豆の食感がすばらしく良い。
あんまりおいしいので、一気に２パック食べてしまった。(^_^;
一般の納豆と比べて、やや高いのが難点ではあるが、こんなにうまい納豆があるのなら、これからメニューに入れていかなくてはならない、と思った次第。
しかしそういや、この発売元のフジッコも神戸の会社だから・・・やっぱり神戸には「関西人だから納豆は嫌い」という感覚は希薄なのかな？
まぁ、神戸っ子は、食品とか文化とかに、あんまり偏見もたずに、なんでもとりあえず試してみよう、っていう精神があるからなぁ。そのあたりかもしれん。