火星の月の下で

日記がわり。

日本における演劇の貧困

ベルンハルトを読むついでに、その他のビュヒナー賞受賞作家の劇作品をいくつか拾い読みしてたんだが、なんかもう日本の文学土壌と全然違う世界を見せられているようで、感慨もひとしおである。
日本演劇は、なぜかくも貧困になってしまったのか。
伝統演劇は決して貧困だとは思わない。
それどころか、世界に伍するものが数多くあると思う。
問題は、20世紀後半以降の演劇である。
わたしはブレヒトは嫌いだし、創造からの逃避文学である、とは以前書いたが、日本の現代演劇はその域にすら来ていない。
世界は既に、異化効果を越えたところへ立とうとしているのに、未だ「感情移入」の時点にとどまっているように見える。
政治演劇や社会演劇はみなパンフレット化してしまうし。かといって大衆演劇では一過性すぎるし。
決して演劇風土がないとは思わないのだが・・・難しいものだな、