火星の月の下で

日記がわり。

有吉九段、最後のテレビ対局

昨年度順位戦で降級が決定し、自動的に引退が決まった有吉九段だが、勝ち残っている棋戦は、たとえ年度を越えても最後まで指し継ぐ。すべての棋戦が終了したら、次の棋戦に参加することなく引退、という規定があるので、まだ数局残っていたのだが、ここにきてちょっと面白い現象を呈しはじめている。
引退が決定した後、まだ残っていた棋戦が3つあったからだ。竜王戦予選、NHK杯予選、棋王戦予選。
まず、竜王戦
これは今期分はもう終了したのだが、第5組に入っている有吉九段、引退が決まった後、残留決定戦というのがまだ残っていたので、この対局、対木下浩一六段戦を終了し、勝利。
なんと引退が決定しているのに、残留が決定、という不思議な現象。当然、残留であっても来期は出場できない。
続いて、NHK杯予選。
これは3月末に行われるので、3月末日をもって引退となる有吉九段なので、ギリギリ参加できる。
そして、この予選で阪口五段、浦野七段、安用寺六段を連破し、なんと本戦出場を決めてしまった。
2009年度引退ながら、2010年度のNHK杯本戦出場ということになったのである。
トーナメントなので、負けた時点でこの棋戦も終了、ということで、その初戦の相手が、A級の高橋九段。
既に収録はすんでいるはずなので、結果はでているのだが、一応放送終了まで公表されていない。普通に考えればたぶん、これが最後のテレビ対局となるはずである。
いまから、しっかり録画待機する予定なんだが、実はこの時間帯、裏で『ジュエルペットてぃんくる』を録画しているので、デジタル枠が使えないため、涙を呑んでアナログ枠での録画になるのだが。(^_^;
さて最後の一つ、棋王戦予選。たぶんここでの敗退をもって現役終了、となるはずなんだけど、予選段階でまだ勝ち続けている、というのが、なんかすごいね。
こっちでは平藤六段、村田(智)六段を破って、次が矢倉六段で、対局予定がNHK杯の翌日、24日の月曜、ということになている。
常識的にはここが最終日、となるはずなんだが・・・なんかひょっとしたらひょっとするのかなぁ、という気も少し。(^_^;
NHK杯予選で破った安用寺六段、阪口五段てあたりは、関西中堅どころ、そこそこの実力者なんで、前々回の順位戦で佐藤(天)、高崎、そして前回順位戦で稲葉を破ったように、ときどき、往年の冴えが戻るときがあるので、たぶん今月で最後だろうとは思うが、その終局を見届けたいと思っている。
それにしても七十代で、二十代、三十代の若手、中堅を最後に来て倒しまくっている、というのは、なかなかすごい光景であるな。
とりあえず、次の日曜、23日のNHK杯、対高橋九段戦を楽しみに待つとしよう。
勝ってほしい、というのはさすがに無理だろうから、せめて先手番で、得意の矢倉戦になってほしいなぁ、というのが、現時点でのささやかな願望である。