火星の月の下で

日記がわり。

都内でヤモリが絶滅危惧種に

朝、ゴミ出しに行くと、集積所にニホンヤモリが数匹いた。
どうやらゴミにたかるコバエを狙っている感じで、ヤモリというと蛾のような鱗翅目を喰ってる、という印象なんだが、コバエも喰うのかね。
そんな梅雨の合間の晴れ間が覗く早朝に見た、こんなニュウス。
都内のゲンゴロウ絶滅 ニホンヤモリも危惧種に

水生昆虫ゲンゴロウ(ナミゲンゴロウ)が東京都内から絶滅したことが30日、都がまとめた「東京都レッドリスト」で分かった。

ナミゲンゴロウのほか、多摩地区を中心に自生していたアズマギクなどが今回、新たに絶滅種となり、古民家の減少などから区部のニホンヤモリが「絶滅危惧(きぐ)種」に指定された。掲載種は改訂前から274種増え1577種となった

東京ならいなくなるだろ、と一瞬思ったんだが、山梨との県境くらいまでいくとけっこう森林もあるので、そういったところも含めていなくなりつつある、ということなら、ちょっと考えさせられるニュウスかな。一応ニホンヤモリについては「区部」での調査らしいが。
とはいえ、ニホンヤモリは「ニホン」とはついているけど、日本古来の種、というのではなく、かなり早い時期に大陸からわたってきた種らしい、というのが、今日一般的な考え方。
その証拠としてよくあげられるのが、狭義のニホンヤモリは住家性で、森にはいないこと。
正確な意味での「日本本土固有」のヤモリは、四国沿岸部と大阪のごく一部に住むタワヤモリという亜種だけである。*1
タワヤモリは鱗のつき方が少し違うだけで、見た目、ニホンヤモリと区別つかんけどね、体躯はほんの少しだけ大きくなるけど。
四国の固有種として知られてて、大阪(泉南地方)にいるのは、四国からの移入種だろう、と言われているけど、詳細は不明。
本土以外だと南西諸島にも固有種はいくつかいる。
もともとヤモリ類は、熱帯〜亜熱帯を主な生息地としているので、温帯〜亜熱帯である日本では人間の住環境に依存してしまうのは仕方のないことで、ゲンゴロウやアズマギクはともかく、ニホンヤモリは仕方ないかな、という気も少しする。

*1:もう一種、九州西部にも「ニシヤモリ」というのがいるんだが、こちらは詳細がまだ不明。一応亜種登録はされているようではあるが。