火星の月の下で

日記がわり。

○某作家の手術成功に思う

トラブルになるかもしれないので、リンクとかはしない。加えて固有名詞は書かない。まぁ、誰のことかはわかるとは思うけど。
あるラノベ作家がガンだったことをネット上で告白して、けっこうあぶない状況下だったのが、ようやく手術するところまでこぎつけました、という情報が先月流れる。
読んでみる限り、字面をそのまま解釈するなら、かなり絶望的な状況に見えたんだけど、今日、手術は無事に成功したらしい、という報告がなされた。
そのこと自体はめでたいことだ。
ガンというのは、手術が成功しても、それからも長い戦いがあるので、予断は許さないが、とりあえずは現時点での最悪のシナリオからは脱したようである。
身内がガンで数多く死んでいて、自分の中にもガンの遺伝子はしっかりあるんだろうな、と思っている人間にとっては、ほんとに良かった、と、他人事とは思えないくらいに嬉しい。
ただ、水をさすみたいだが、この人の作品そのものはそれほどファンてわけでもなかったけど。(^_^;
問題はこのあと。
この手術成功を報じたまとめ系のニュースサイト、ヲタ系のニュースサイトで見られた以下の語調。
「よかった、これで○○の完結編が読める」「これで続きが読める」という、鬼のようなコメントをまるで祝辞かなんかのように書いている、ということだ。
「続きは気にしなくても良いから、しっかり療養してほしい」というコメントがなんで出せないんだろ。
なんで他人の痛みに対して、ここまで鈍感でいられるのか。
作家の側で言うのなら別に問題はそれほど大きくなかったと思う。
その場合でもファンであれば、「気持ちは嬉しいけど、まだまだ長い戦いになるので無理をしないでください」というのがまともな反応なのではないだろうか。
ヲタクが嫌われるのって、こういう他人の痛みを理解せずに、自分の欲望、都合のいいことだけを滔々と語るとき、なんだろうな。
私自身も若いときにそういう傾向があったので、理解はできるけど、人の生き死にに関わるかもしれない状況で、そういう発言をつい軽々しく書いてしまうのは、ちょっとどうかな、と思ってしまう。
もって他山の石としておこう。