火星の月の下で

日記がわり。

○読書でコミュ力は上がるか

読書するとコミュ力があがることが判明、おまえら読書しろ。
読書治療でコミュニケーション能力も向上、自閉症治療に期待・・・元記事。
元記事を読むと、読書力→コミュ力上昇、という主旨ではなくて、付随的に期待できる、というものだが、たしかに欧米文化だとそういう効果は期待できるだろうね。
むこうの文学サロンとか行くと、詩の朗読会なんてのがけっこうある。
有力どころとか、強力なパトロンがいたりすると、私邸のサロンに作者が直接出向いてきて朗読をやったり、感想会なんかが普通に行われたりする。
こういう文化背景があるので、一人自室に籠もってやっている読書でも、なにがしかの外との接点とか、実際の音にはしなくても音読しているような読書思想とかがあるので、読書の多寡がコミュニケーションの力に関与してくる可能性、というのは大いに考えられる。
翻って日本の読書文化ではどうか。
一応小学校あたりで「声を出して読みなさい」という指導はあるものの、もちよった書籍を大人も交えて読書会、朗読会を行う、なんていう文化背景がないので、小学校のときだけで終わってしまう。
必然的に、読書が、他者とのコミュニケーションを絶って行われる娯楽の一つになるため、日本の文化背景では「読書→コミュ力」というのはおこりにくいのではないだろうか。
あと、市民生活の中に演劇文化が残っているか、とか、朗読よりもセリフの引用の方がたやすいマンガの読書をどう見るかとか、いろいろと違う要素、背景があるので、日本には適用しにくいかもしれんな。
もっとも、記事の主旨はそこではなく、発達障害の治療の方にあるんだろうけど。