火星の月の下で

日記がわり。

○美談・・・なのかなぁ

大相撲春場所で、12日目まで単独全勝を続けていた新横綱稀勢の里が、13日目、横綱日馬富士に敗れて1敗。
しかしこのとき土俵下に落ちて左肩を負傷。見た目にも痛々しく、翌日はあざがはっきり見えるほどで重傷を思わせたのだが強行出場して、敗退、2敗目。
この時点で優勝争いは2敗の稀勢の里と1敗の大関照ノ富士に絞られていた。
だが千秋楽、本割りで照ノ富士を破りともに2敗、その後の優勝決定戦でも稀勢の里が勝って逆転優勝。
千秋楽、本割りと決定戦で連勝して逆転した例は過去にもいくつかあるが、今場所の稀勢の里のように途中でそうとうのケガをして、出場さえ危ぶまれていたのを克服しての優勝というのは、かなり珍しい例かと思う。
その意味で相撲関係者や親方諸氏が「歴史的優勝」というのはわかるし、確かにそうなのだろうと思うが・・・。
問題はこの「ケガをおしての強行出場」が美談みたいにとらえられてることかな。
軽度の内出血程度ですんでいるのならそれでもいいかもしれないけど、見た目、筋肉の断裂、組織の破壊が想像されるところなので、かなり心配なところだ。
これが美談たりうるか否かは、このケガの経緯、影響を見てみないとなんとも言えないところではなかろうか。
気になるのは、強行出場に対して新横綱にかかるプレッシャーがあってそれが背中を押したのかな、という気もかなりするところ。
久し振りの日本人横綱ということに対する期待とか、連続優勝ではなく一度の優勝で昇進させたことへの負い目等々。
このあたりは外野からのゲスの勘ぐりの域を出ていないのでなんとも、だけど、ケガが後を引かないことを祈るばかり。