火星の月の下で

日記がわり。

言語人口

アイスランド小史』(早稲田大学出版局)を読む。
とかく中世のシングを主とする共和国時代や、その古い言語の方に感心がいくけれど、30万人前後という少ない人口で独自の言語と独立した国を維持している、ということに興味があったわけだが、読んでみてもそのからくりはまだはっきりしない。
たぶん、ちゃんとした人口との関係は調べないとわからないのだろうけど、少しくらいヒントになるようなことがあるかな、とは思っていたのだが・・・。
それとも、30万、という人口は独自の文化を維持するのに十分な人口なのだろうか。
あまり知られていない、と勝手に思い込んでいるのだが、アイスランド文学というと、中世のサガやエッダにばかり注目が集まっているが、20世紀にラックスネスというノーベル文学賞作家も出している。やや左寄りの人ではあるが、ノーベル文学賞全集というシリーズを通じて、一応日本語ででもその作品(「原爆基地」・・・だったかな)は読める。
ということで、むしろ中世以降、18世紀以降に興味があったのだ。
しかし、たしかにそっちの記述は多いものの、たら戦争については軽く触れてある程度だったし、現代文学に対する記述はほとんどない、といっていいくらい少なかった。大半が内政問題。
実際に住んでいる人の関心事としては、当然のこととは思うけれど。
中世関連の書籍はけっこうあるのだが、現代史、ということになると、小国はとたんに大変になるね。