火星の月の下で

日記がわり。

E.Th.A.ホフマンの作品分類

文章同人の方で、ホフマンについて俯瞰的にまとめようと思ってるので、そのだいたいのアウトライン。
小説。(Roman、Novelle、Erzährung、Märchenを含む、散文作品)
・カロー風の幻想曲集。
夜想曲集
・ゼラピオン同人集。
・最後の物語集。
3つの中篇小説。
2つの長編小説。
最後の物語集は、便宜上そう呼ばれているだけで、ホフマン自身の選集ではないが、一応こう分類するのが一般的。自然主義への橋渡しとも言われる『従兄弟の寓窓』を含む。
3つの中篇小説とは『ブラムビルラ姫』『ちびのツァッヘス』『蚤の親方』で、後期作品集とも言われるもの。怪奇色はそれほど濃いわけではないが、目くるめく幻想のすばらしさ、という点では、どれも超一級品。
2つの長編小説とは『悪魔の霊液』と、未完に終わった『牡猫ムルの人生観』で、だいたい「怪奇小説家のホフマン」というとらえ方になるときには、たいていこの『悪魔の霊液』と『夜想曲集』の中の数本が選ばれることが多い。
論文、書簡。
・音楽論文。ベートーヴェンの第5交響曲に寄せたものが邦訳されているけど、翻訳の方はまだ未読。
その他、モーツァルト関連なんかもいくつか本家全集版に載っている。
カリカチュア、美術作品。
やや専門外、というか、カリカチュアはかなり見てるんだけど、美術作品としてくくられると、全貌が少しわからない。
よって、美術作品ついての概観は、もう少し研究が進んでからにしようと思う。
音楽作品。
これは美術以上に俯瞰、あるいは網羅するのが難しいが、ホフマンが生前、一番力を注ぎ、一番自身の夢を託したところでもあるので、網羅的にはまだ無理だけど、なんらかの形で触れていきたい。
歌劇「ウンディーネ」。これがホフマンの音楽人生の代表作だと思われるけど、国内版で出ていないと思われる。たいへん残念。
序曲だけなら、NHKのライブラリにあったはずなんだが・・・。
海外版ではいくつか出ているものの、演奏水準が高いとはいえないものが多く、入手が困難なこともあって、傍らに置きながら、聞きながらなにか書く、というには少し残念な結果である。
とはいえ、ホフマン研究では、絶対に避けて通れない、名曲である。
シンフォニア管弦楽作品としては、次にこれが重要で、現状ではかなり入手しやすいと思われる。海外版だが。
クラヴィア・ソナタ室内楽。これもときおり、海外盤を扱っているショップなんかで見ることがある。残念なことに、ピアノ・ソナタはへ短調以外、未聴。
もちろん、集めうる限り、CDで集めたいとは思っているものの、それ以上に楽譜を入手したい。
メインは散文作品になると思うけど、音楽作品、音楽論文なんかも、折に触れて参照していきたい。